2013-10-08 [長年日記]

_ [Music][Conservatoire] コンセルヴァトワールのレッスン 33 / La 33ème leçon au conservatoire

前回のレッスンから一週間、33回目のレッスンです。

いつものように、始まる前に休憩室でゆっくりバナナを食べていたら、なぜか先生も休憩室にやってきてびっくり。 先生がここに来るということは、前の生徒のレッスン中じゃないということなので、早々にバナナを食べ終えて急いでレッスン室に行って、先生が来るまでに練習しながら待つことにしました。

すると、先生がもう一人の若い男の人といっしょにやってきて、聞けばコンセルヴァトワールの先生になるためのインターンシップの人で、今日からしばらくこの人にもいっしょにレッスンをしてもらうよ、とのこと。 そして、先生もインターンシップの人に、子供Hについて今は第一課程の三年目だとか、今はどんな曲を弾いているかとか、紹介していました。

「今日はどっちからやる?」「ショスタコーヴィッチ!」というやりとりから、まずはショスタコーヴィッチの「機械人形」(「子供のノート」Op. 69の6曲目)。 ゆっくりよく聴いて練習するというのが先週の課題だったこともあり、ゆっくりと、その分いつもよりも強弱のニュアンスにかなり気をつかって弾きました。 すると先生も、「ちゃんとよく練習してきたね。指がからまるのも少なくなった」と言って、「じゃあもうちょっとだけ速く弾いてみよう」と言われました。

先生がこれくらいのテンポで、というのを確認してから、少し速く弾きました。 速くなった分、多少、弱音が大きくなった感もありますが、それでも淀みなく音楽がちゃんと流れて、横で安心して聴けました。 先生も、「いいね! よく頑張った」と言って、インターンシップの人にも「この曲を2週間でやったんだよ!」と誇らしげに言っていました(本当は3週間のはずだけれど)。 子供Hには「この曲、好きなんだよね。もう一つの曲よりもこっちの方が好きだろ?」と聞き、子供Hも正直に「はい」と答えていました。

というわけで、めでたく「じゃあこの曲はお終いにしよう」となりました。 これまでの「置いておこう」と違う言い方だったのは、偶然なのか、それともこれまでのよりもちゃんと弾けたからなのか、前者だといいな。

つづいて、グリンカのハ短調のマズルカ。 「僕、暗譜できているよ」「もちろんだよな!」というやりとりの後、通して弾きました。 一週間の練習を聴いている私にとっては、まあ今のところこんなもん、という感じではありますが、それでも「ペダルの使い方は自分の耳できめる」というのを意識していたのは分かりました。 先生には、まず「自分ではどうだったと思う?」と聞かれ、「悪くはないけれど、そんなに良くもない。じゃあどこが悪いのか」と言われ、うまく返事できずにいると、「重すぎる。左手の伴奏が強すぎるし、マズルカは舞曲なので、垂直な感じじゃだめ」と言われました。

「左手の三拍子が強・中・中みたいになっているけれど、あくまでもメロディーに対して脇役でないとだめだし、一方の旋律は弱くてあまり聞こえていない」、と指摘され、メロディーを口で歌いながら左手だけをピアノで弾く練習をしました。 この練習は、普段の片手の練習でもそうするように言っているのに、ちゃんとやらないんだよなぁと思いながら見ていると、やっぱりいまいちうまく歌えなかったので、じゃあまずは右手でメロディーを弾きながら、それと同時に口で歌ってみよう、とか、どんどん歌のレッスンみたいな様子になりました。

そして、メロディーが写真でいうところの主題で、左手の一拍目がその背景で、左手の二拍目、三拍目がさらにその後ろの背景、というバランスをつねによく聴くように言われ、次回はそれを説明できるようにと言われました。 しかも、「じゃあ、来週はコンサート仕様でたのむよ!」とまで言われてしまいました。

ショスタコーヴィッチが終わったので、新しい曲をインターンシップの人と相談しながら選んで、プロコフィエフの「子供のための音楽」 Op. 65の11曲目「夕べに」になりました。 今日のレッスンはかなり長くてもう時間がおしていたので、今回は先生の演奏は無し。 この何度も転調する曲を自力で譜読みするのは大変そうだけれど、またいっしょにアナリーゼして頑張ろう。

帰りに、また一曲終えることができたので、ケーキを二つ買って帰って夕食後に四人で分けて食べました。 いやぁ、今週はケーキになるとは思っていなかったけれど、ごちそうさま!


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