この記事は「子供」×「ネット」 Advent Calendar 2014 の23日目の記事です。
北フランスの街、リールに移住して8年目。うちには小学三年生と一年生の二人の男児がいます。 うちの子供達にとってのインターネットのつきあいは、今のところ、親のChromebookやAndroidタブレットを借りて、NHK for Schoolの番組動画を見たり、大好きなパズルブロックLaQのサイトを見ながらいろんな立体を作ったりしているくらいです。
周りを見ると、早い子は幼稚園にニンテンドーDSをしながら通園していたり、小学校中学年くらいになると誕生日にタブレットを買ってもらったりという話を聞きますが、日本みたいに「みんな持っていて当たり前!」みたいな感じはしません。
ある日、小学三年生の長男の持って帰ってきた連絡帳の中に、「インターネットのお約束(小学生向け)」というタイトルの紙が入っていました。 簡単に内容を紹介します。
ご覧のように、これはあくまでも「学校でのお約束」であって、学校の外で子供達をどう守るかという視点は一切ありません。
他にはどんな情報があるかと、「子供 守る インターネット (proteger enfant internet)」のキーワードで検索してみると、
などがヒットします。
一つ目の厚生・女性権利省のページでは、「八つのアドバイス」というPDFを配布していたり、メッセンジャーやゲーム依存、個人情報の扱いなどの十個のテーマにそった短いビデオを公開しているなど、子供と一緒にインターネットでの安全について考える良いきっかけになりそうです。
三つ目のe-Enfanceのサイトは、まさに「子供とネットを考える会」と同じ目的の協会で、とても活発に活動しているようですので、また機会があれば詳しく紹介したいと思います。
さて、現在フランスで「子供とインターネット」というテーマで最も深刻な話題は、イスラーム国に参加する若者たちの問題でしょう。 フランスからイスラーム国に参加した人数はヨーロッパ諸国の中で最も多く、またフランスでは若者を中心にイスラーム国の支持率が他のヨーロッパ諸国より高いという調査結果があります(イギリス:4%、ドイツ:3%に対してフランス:27%)。
イスラーム国は、そのプロパガンダにインターネットを最大限活用していて、イスラームにルーツを持たないフランスの若者も感化されてイスラーム国へ参加する事態になっています。 ヨーロッパで若者が社会問題に感化されて突然旅だったというのは、古くは「少年十字軍」のケースと似ていますが、インターネットの存在によってその影響は比較にならないほど大きくなっています。
そういう意味で、インターネット上で起こる問題は、インターネット上だけに存在する問題ではなく、すでに社会に存在する問題がより強大に降り掛かってくると言えそうです。 ですから、日々メディアを賑わせる様々な社会問題を、大人だけの問題としてではなく、子供も含めた私達の社会全体の問題として、家族でいつも話し合える環境づくりを大切にしたい、と考えています。
]]>前回のレッスンから一週間、71回目のレッスンです。
来週の発表会で演奏する曲を今日決めるという話だったのですが、先生が「マルティヌーは他の生徒が弾くので、Hは違う曲にしようか。何がいいと思う?」と爆弾発言をして、それに対して子供Hが「じゃあ、ヴィラ=ロボス!」と、まだ初めて間もない曲を選ぶという、ハラハラドキドキの展開になりました。
というわけで、今日のレッスンは初めにヴィラ=ロボスの子供の組曲第二番からAllegro。 ちょっと弾いたところですぐに先生からストップが入って、「Allegroだよ!」と言われて、あらためて速いテンポで弾きました。
残り5分で、ドビュッシーの「子供の領分」の「小さな羊飼い」を弾きました。 落ち着いてよく弾けたので、先生にも褒めてもらえて、「自分のテンポで弾こう」と言われました。
レッスンの終りに、「ところでマルティヌーを弾くのは誰ですか?」と先生に聞いたら、「第二課程の子が弾くけれど、もし『あの小さい子の方が上手に弾いてるね』みたいになったら嫌だったので」とのことでした。
もうこうなったらやるっきゃないので、一週間でどこまでできるか楽しみです。
]]>前回のレッスンから一週間、70回目のレッスンです。
最初に、再来週が発表会なので、来週に演奏する曲を決めようと言われて、レッスンが始まりました。
まずは、マルティヌーの「コロンビーナの踊り」。
そして、先生に「発表会では2曲弾こうか。たぶん、このマルティヌーと、ドビュッシーかな」と言われました。
つづいて、先週からの課題曲の、ヴィラ=ロボスの子供の組曲第二番からAllegro。 初めたばかりなので、何度もつっかえながらでしたが、楽しそうに弾いていたので、先生に「この曲、好きなの?」と聞かれて、「うん!」と答えていました。
でも、「よく頑張ったね」と言われました。
最後は、これも先週からの課題曲の、シェーンベルクのop. 19-2。
そして、先生が一度弾いてみると、もう全然違う曲! というくらい、とても魅力的な曲に聞こえました。 おかげで子供Hも曲のイメージが随分とつかめたようで、帰宅後にさっそく強弱をつけながら弾いていました。
]]>前回のレッスンから、第一次大戦の終戦記念日の祝日を挟んで二週間ぶり、69回目のレッスンです。
今週もまずは、ドビュッシーの「子供の領分」から「小さな羊飼い」。 ややデリケートさに欠けるところもありましたが、一昨日に自宅演奏会で弾いた時のように、ちゃんと集中して弾いていました。 先生が、楽譜に貼ってある「毎日十回!」と書いたポストイットに目を止め、「繰り返して練習するのも大事だけれど、どんな風に弾くかが大事なんだよ」と言われ、そこについてはもっとppで弾くように言われました。
また、右手の単音の旋律のところをフレーズの形を感じながら弾くように言われて何度か弾きなおしているうちに、すごくよく弾けた時があって、「そう、今の感じ。自分で違いは分かる? どうしてよくなったか分かる?」と言われました。
そしてついに、この曲は「置いておこう」になりました。ただし、12月中旬の発表会でこれを弾くかもしれないので、そのつもりでいるように言われました。
二曲目は、チマローザの変ロ長調ソナタ R.23の第三楽章のAllegro。「うん、全然悪くないね」と言われました。
前回のレッスンよりも明らかによくなっているからか、「二週間ぶりだと随分よくなるね。レッスンは二週間ごとの方がよかったりする?」と先生が冗談を飛ばしていました。 そして、この曲も「置いておこう」と言いかけて、でも「来週にもう一度、もう少し速く弾いたのを聴いてみたい」と言われました。
三曲目は、マルティヌーの「コロンビーナの踊り」。 これもなかなかいい感じに弾いていました。
この曲も、12月の発表会に向けて、続けることになりました。
先生が「今の楽譜はかなりいろいろ弾いたので、そろそろ楽譜の次の巻を買っておいて」と言ったので、「ということは…vol 5ですか?」と聞いたら、「うーん、じゃあvol 4Bにしようかな」と言われました。以前に立ち読みした記憶だとvol 5はかなり難しそうだったので、ちょっと安心。
でも最後に、今使っているvol 4から二つ新しい課題曲を先生が選びました。 一つはシェーンベルクのop. 19-2。十二音技法ではなく、静かなスタッカートの連続の中にメロディーが出てくる不思議な雰囲気の短い曲です。 もう一つはヴィラ=ロボスの子供の組曲第二番からAllegro。全篇を通してスタッカートの16分音符が動き続ける曲です。
というわけで、結局はこれまでの三曲と新しい二曲の合計五曲を当面は続けるようです。 大変だろうなとは思いますが、どの曲も気に入っているみたいなので、あまり心配はいらなさそう。
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前回の音楽会から五ヶ月ぶりの自宅音楽会です。 今回は、この秋からピアノやチェロを始めた子供たち、子供の学校で知り合ったフィンランド人のお母さんとその子供、最近リールに引っ越してきた日本人家族の子など、初めての出演者も多い演奏会でした。
今回の曲目はこちら(年齢は適当)。
ちなみにうちでは、午後からの音楽会なのに子供Aも子供Hも全然練習しようとしなくて、「今練習しない方が上手く弾けるとでも思っているの?」と聞いたら、「その方が集中できるもん!」とか言って、だったら音楽会で弾かないエチュードは朝に練習してね、というやりとりがありました。 いざ本番を迎えると、二人とも本当に集中して演奏していて、特に子供Hは最近少しスランプ気味だったこともあり、一皮むけた気がします。 今後は、普段の練習もそれくらい集中して弾いてくれたら嬉しいなぁ。
あと今回は、今年の夏に引っ越してきたお隣の方も招いていて、これまでは挨拶をするくらいの関係だったけれど、お互いにいろいろ自己紹介したり、普段こちらの音は気になりませんかとか会話できたりしたのがよかった。 そして、お隣の方も時々ギターを弾くそうなので、次回はぜひ弾いてくださいね!とお願いしたのでした。
]]>前回のレッスンから秋のヴァカンスを挟んで三週間ぶり、68回目のレッスンです。
まずは、ドビュッシーの「子供の領分」から「小さな羊飼い」。
などなど指摘されながら弾きなおすと、びっくりするくらいよく弾けて、先生に「それをいつも自分で聴いてやるように」言われました。今年度はこの「いつも自分で」というのを何度も言われている気がします。 子供Hは、レッスン前に「今日こそドビュッシーを終りにする!」と鼻息が荒かったのですが、先生からは「今日やったことがよくなったのを次回に聴いてみたい」と言われてしまいました。
次は、ヴァカンス前からの新しい課題曲の、チマローザの変ロ長調ソナタ R.23の第三楽章。 ときどきつっかえて弾きなおしたりはしていたけれど、この曲の初めてのレッスンにしてはそこそこ弾けたので、先生に「よく頑張ったね」と言ってもらえました。 その上で、八分音符が続くフレーズで、フレーズの形を意識して弾くように言われました。
最後に、また「いつも自分で考えよう!」と言われて、今日のレッスンは終り。
]]>前回のレッスンから一週間、67回目のレッスンです。
まずは、ツェルニーの練習曲Op. 599-89から。 先週ボロボロだったので、正確にゆっくり、そして正確なまま少しずつ速く、という練習を一週間ちゃんとやってきたので、ずっとよくなりましたが、ちょっと慎重に弾こうとしすぎていた感じ。 先生からは「テンポが一定じゃないね」と言われ、もう一度弾きなおしたら、今度はちゃんとできました。
続いて、ショパンのイ短調ワルツ(遺作)。 これまでよりはずっと良い出来で、先生からも「いいね!」と言ってもらえました。 その上で、「テンポ・ルバートもいいし、よく歌えている。ただ、右手のメロディが、時々まだもう少し前に出てきていない時がある。左手を控えめに弾くことで、右手はそんなに大きくなくても十分に映える。もう一度冒頭を弾いてみよう」と言われて、弾きなおすとさらに良くなって、「そう! さっきとの違いは自分でもちゃんと分かる? それを、自分で集中して自分でやるように」と言われました。 最後に、「ブラボー!」と言ってもらえて、ようやくこの曲も「置いておく」になりました。 子供Hも、「これでケーキをゲットだね!」と満面の笑みでした。
そして、ドビュッシーの「子供の領分」から「小さな羊飼い」。 この曲も、良くなってきてはいるけれど、例えば冒頭などの右手の単音で弾くところで、レガートが甘かったり、急に音が大きくなったりしてしまいました。 そこで、ppでレガートのところを取り出して、音色とタッチに気をつけながら何度も繰り返し練習しました。 そして、先生に「この曲はもう少し続けよう。自分でもっと音色を意識して、練習するように」と言われました。
ドビュッシーの練習の途中で、すでに次のソルフェージュの授業が始まる時間になってしまったのですが、今日は秋のヴァカンス前の最後の授業なので、ちょっと延長して、ヴァカンス中の宿題の曲を選びました。 一つは左手の練習にツェルニーの練習曲Op. 599-92。もう一つは、チマローザの変ロ長調ソナタ R.23の第三楽章のAllegro。チマローザは、モーツァルトの7年前に生まれたイタリアの作曲家で、子供Hにとっては久しぶりのバロックで楽しみです。
]]>先月に、子供Aが導入課程の絃楽器入門のクラスでコンセルヴァトワールに入学し、45分の全員でのソルフェージュの授業と、45分のヴァイオリンの生徒だけのグループレッスンが始まりました。
すると、初回のグループレッスンの終りに先生に呼び止められて、「A君は第一課程の生徒と同じくらいに弾けるようなので、今のグループレッスンは続けながら、それとは別に私と個人レッスンをしませんか?」と提案されました。 こんな風に、生徒一人一人にあわせてとても柔軟に対応してくれるのがリールのコンセルヴァトワールの素晴らしいところで、もちろんよろこんでお受けしました。
昨日がその個人レッスンの初回で、私も横で聞かせてもらえたりするかな?と期待しながら子供Aを連れて行ったら、「子供だけでレッスンをしたいのですが、かまいませんか?」と言われて、「はい…」と退散しました。
そして今日、二回目のグループレッスンの終りに、昨日の個人レッスンがどうだっか先生に聞いてみると、「A君はちゃんと弾けているので、このまま個人レッスンを続けましょう」と言われてほっとしました。
グループレッスンではStepping Stonesという26曲入った簡単な曲集をやることになっているのですが、それの20曲目から26曲目までの計7曲が個人レッスンでの課題で、まず音名を声に出して読んで、次にヴァイオリンで弾くようにと。 どれもとても短い曲とは言え、いきなり7曲も課題で大丈夫かしらと思ったけれど、本人はやる気に燃えているみたいなので全然問題なさそう。
それに加えて、Maurice Hauchardの"Gammes et arpeges"、Charles Danclaの"36 études mélodiques et très faciles - op.84"、Otakar Ševčíkの"Op.1 - part 1 - méthode technique du violon"の三つの楽譜を買ってくるように言われました。 個人レッスンの方は、もはや「楽しくヴァイオリンを弾いてみましょう!」みたいな雰囲気じゃなさそうで、とても楽しみです。
具体的なレッスンの様子を子供Aから聞き出そうとしても、なかなかよく分からないことが多いけれど、寝る前に急に思い出したように語りだしてくれて、それによると絃楽器入門の全員でのソルフェージュの時間に、みんなの前でバッハのメヌエット(BWV Anh.116)を弾いて、みんなが手でリズムを取ってくれたらしい。 いい環境でヴァイオリンを学ぶことができて、子供A自身も幸せそうで何よりです。
]]>前回のレッスンから一週間、66回目のレッスンです。
今日は、ツェルニーの練習曲Op. 599-89から弾くように言われて、そういえばこの曲を練習しているのはあまり聞かなかったような…と思ったら、案の定ボロボロで、左手の和声が変わるたびに止まってしまっていたので、先を考えて弾きなさいと注意されて、来週はちゃんと弾いてきてねと言われました。
気を取り直して、プロコフィエフの子供の為の音楽 Op. 65 から「タランテラ」。 三部形式の中間部が少し不安定だったけれど、まあまあで、先生からも良かったねと言われました。 ただ、ABAの形式のBで少し遅くなって、二度目のAでさらに少し遅くなって、という感じだったので、先生がリズムを取りながらもう一度弾きなおしました。
また、右手は指の形も随分よくなったけれど、左手がまだ時々形が崩れるので、もっと気をつけるように言われました。 そして、弾ける速さで弾けるように弾くのではなく、こう弾きたい、そのためにはどうするか、というのを常に考えるように言われました。
でも、ひとまずこの曲は置いておくことになりました。 ひょっとしたら、年末の発表会でまたこの曲を練習して弾くかもしれません。 私としては、これからやる曲がさらによい出来になってそれを弾いてくれる方がいいけれど、どうなるかしら。
続いて今日の三曲目は、先々週からもらった課題の、マルティヌーの「コロンビーナの踊り」。 冒頭のリズムが3.5拍子っぽく聴こえるのを注意されたり、ところどころ譜読みを間違えているところを注意されたりしましたが、でも短い期間でたくさん練習してきたね、と褒められました。他に注意されたのは、以下の点。
そして、今年度は手の形、指のタッチ、などなどを、もっと正確に、自分で意識してできるように、時間をかけてやっていこうと言われました。 第一課程の最終年度(見込み)なので、さらなる成長が期待されているんだろうなぁ。いつブレイクしてくれるのか、楽しみにしています。
]]>前回のレッスンから一週間、65回目のレッスンです。
今日は、これまで時間の関係で見てもらえなかった、ドビュッシーの「子供の領分」から「小さな羊飼い」を最初に弾きました。
冒頭の、右手だけの単音の旋律を少し弾き始めて…「それはちょっと自由すぎる」といきなりストップがかかって、ちゃんと楽譜に書いてあるリズムを守って、その上でフレージングを考えて弾くように言われました。また、途中、やや遅くするところも、遅くしすぎなのを注意されました。 まあ、家で練習している時からそのへんは気になってはいたのですが、ディミヌエンドをしていくところで消えていく音の響きを大切に弾いていたので、そういう演奏をしたいんだろうなぁと見守っていたけれど、確かにちょっとやりすぎでした。 たぶん、一度コルトーの演奏を聴かせたのがきっかけで、自分なりに「自由に」弾くようになった気がします。
次に、ツェルニーの練習曲Op. 599-89を弾いて、指使いが間違っているところを指摘されて、ここで時間切れ。 来週こそは、夏休みの課題曲を終わらせることができたらいいな。
]]>前回のレッスンから一週間、64回目のレッスンです。
今日も、ショパンのイ短調ワルツ(遺作)から。冒頭から、集中して丁寧に弾いていました。 先生からも、まずは「とてもいい、とても綺麗だし、ルバートもよかった」と言ってもらえました。
そして、「うーん、来週、もう一度聴かせて」と言われました。 やはり今年度は、「まだよくなるはず」という余地があれば、ちゃんとよくなるまで徹底的にやるみたいです。
続いて、プロコフィエフの子供の為の音楽 Op. 65 から「タランテラ」。 今日も、普段より速く弾いてしまっていたけれど、それでも先週よりは少しましなテンポで、その分、乱れも少なく、先週に指摘されたことがそれなりに改善されていました。 先生からも、「いいね、よく頑張ったね」と言われました。
そして、この曲も「うーん、来週、もう一度聴かせて」と言われました。
この時点で、次のソルフェージュの授業まであと10分、先週に時間がなくて弾けなかったドビュッシーの「子供の領分」から「小さな羊飼い」を一回でも弾ける!と思ったけれど、なぜか子供Hは先生にツェルニーの楽譜を見せはじめて、「何か一つ選んでください」みたいな雰囲気になって、Op. 599-89をやることになりました。右手の音階とアルペジオで指を広げる練習と、ついでに左手はリズミカルな伴奏、みたいな曲です。
あとで子供Hに「どうしてあの時にツェルニーの楽譜を出したの?」と聞いたら、「練習の最初に何か練習曲をやったら、もっと上手に弾けるようになるかなと思って」だそうで、自分なりにいろいろ考えているみたい。
最後に、先生が「新しい曲も一つ選ぼう」と言って、おなじみの Bach à nos jours (vol. 4A) の楽譜をパラパラとめくりだすと、子供Hが「僕はこれがいいんじゃないかなと思います」と言ってページを開いた曲が、マルティヌーの曲集「マリオネット」の第一巻の一曲目、「コロンビーナの踊り」。 先生が「これもワルツだけどいいの?」と聞いたら、「うん!」と答えたので、これになりました。 マルティヌーらしく、調性がうつろいながら流れていく綺麗な三部形式の曲です。 それにしても、あれだけショパンのワルツで大変な思いをしているのに、勇気があるなぁと思いましたが、これも自分なりにいろいろ考えているということなのでしょう、きっと。
というわけで、以前からの三曲がどれも終わっていないのに二曲追加されて、今週の課題曲は全部で五曲。大丈夫かしら。。。
]]>子供Hがコンセルヴァトワールに入学した日から二年、子供Aもコンセルヴァトワールに入学しました。
子供Hは、第一課程の二年生としてピアノ科に試験で入学しましたが、今年の初めからヴァイオリンを習っている子供Aは、導入課程の絃楽器入門のクラスでの入学です。 導入課程は、この九月の時点で小学一年生(以上)の生徒が入ることができるのですが、今年五月の申し込みの日の時点で幼稚園の年中だった子供Aは、ちょうど幼稚園の先生から「来年度は小学一年生に飛び級させてもいいかと思っていて、一度外部の人(臨床心理士)に見てもらって意見を求めてみます」と言われている時で、申し込む際に「今は年中だけれど、来年度に小学一年生になるかもしれなくて、もしそうなったら導入課程の絃楽器入門のクラス、もしそうならなかったら、導入前課程の『ダンスと音楽の目ざめ』のクラスに応募します」というややこしいお願いしました。
そして、申し込みの数日後に、幼稚園の先生に「臨床心理士も問題ないと言っているので、飛び級することができますがどうしますか?」と言われました。 まわりのフランス人家族の意見を聞いてみたら賛否両論ではありましたが、子供A本人が「小学校に行きたい!」とノリノリだったこともあり、飛び級をすることにしました。
とは言え、導入課程の絃楽器入門のクラスはとても人気のあるクラスで、導入前課程の「ダンスと音楽の目ざめ」に行った生徒が優先で、空きがあったらそうでない生徒も入ることができると聞いていました。 なので、子供Aの場合、飛び級をしたら年長から入ることができる導入前課程には入りようがないわけで、飛び級をしたからといって絃楽器入門のクラスに入ることができるのか心配でしたが、六月末に発表された入学者リストに無事に名前がありました。
そして、今日が絃楽器入門の最初の授業の日で、先生が生徒の希望を聞きながら、どの生徒がどの楽器を学ぶのか決まる日です。 その結果、ヴァイオリンが九人で子供Aもその中の一人、チェロが五人、コントラバスが三人と、いい感じのバランスになりました。 今日の授業にヴァイオリンを持ってきていたのは子供Aともう一人いて、あともう一人すでにヴァイオリンを習っている生徒がいるみたいでした。
先生とすこしお話ししたときに、「この子はすでにヴァイオリンを弾いていますよね? 一人ずつ楽器を持たせた時に、この子は綺麗に弓を持っていたから」と言われ、今日の最初の授業に向けてテンション高く練習をしてきた子供Aの頑張りが報われた気がしました。 あと、「絃楽器のレッスンは親も見学できますか?」とダメ元で聞いたら、「そうすることのメリットも分かるけれど、今年は四人のグループレッスンなので、それを許可すると大人数になりすぎるおそれもあるので、当面は子供だけでのレッスンを考えています」と言われました。 ですよねー。なので、日々の練習で感じたことや疑問などは、連絡帳みたいな形で先生とやりとりできたらいいかなと考えています。
それにしても、本当にいいヴァイオリンの先生みたいで良かった。 今の子供Aのヴァイオリンの先生を始めとして、いろいろな人たちのおかげで、子供Hに続いて子供Aも素晴らしい環境で音楽を学ぶことができることに、心から感謝しています。
]]>前回のレッスンから夏休みを挟んで二ヶ月ぶり、63回目のレッスンは、今年度最初のレッスンです。
夏休みの三曲の課題曲のうち、まずはショパンのイ短調ワルツ(遺作)から。 家で練習するときはいつもリピートは全て繰り返して弾いていたけれど、今日は全く繰り返さずに弾いていました。 繰り返さない時は、たいてい「一回目がうまく行ったので二回目を弾いて間違えるのが嫌」か、もしくは「しんどいから早く終わりたい」のどっちかっぽいけれど、今日は久しぶりのレッスンで緊張して後者ではないかしら。
一通り弾いた後、まず、一拍目でペダルを踏みかえるタイミングが少し早くて前の小節の三拍目の音が混ざるのは気をつけるように注意されましたが、それ以外はよく練習したね、と言われて、そこで先生から今年度の概要についてお話がありました。
今年度は、コンセルヴァトワールに入学して三年目なのですが、子供Hは「第一課程の二年生」としてピアノ科に入学したので、今年度は「第一課程の四年生」ということになります。 そして、第一課程は三年から五年で修了するのが目安なので、四年生である子供Hは、今年度の最後に第一課程の修了試験(かつ第二課程の入学試験)を受ける予定だとのこと。 弾くのは、試験の一ヶ月半くらい前に発表される課題曲(複数から一つ)と、自分で選ぶ一曲の二つで、コンセルヴァトワールの先生達と学長と、外部の審査員による採点だそうです。
そういうわけでか、今日のレッスンはこれまで以上に厳しいというか、さらに上のレベルを求められるレッスンに感じました。
ショパンについて、レッスンで指摘されたことを箇条書きに。
続いて、プロコフィエフの子供の為の音楽 Op. 65 から「タランテラ」。 「暗譜で弾きます!」と元気よく宣言して弾き始めたけれど、いつもより随分速く弾いてしまって、右手に左手が追いつかなくなったりしてしまいました。やはり久しぶりのレッスンで緊張して…なのかしら。
でもまあ、まずは「よく頑張ったね」と言ってもらえて、その後いろいろと指摘されました。
じゃあ最後に、ドビュッシーの「子供の領分」から「小さな羊飼い」といくところだったのですが、すでにソルフェージュの授業の時間になってしまっていたので、来週に持ち越しになりました。 三曲の課題曲の中で、ドビュッシーが一番よく弾けていたのでちょっと残念。
帰ってきてからも、夕食後に今日のレッスンで言われたことを思い出すように練習していて、前よりも細かいところに気を配りながら練習していた気がします。 この調子で、いつも良い練習を自分でできるようになってほしいな。
]]>前回のレッスンから一週間、62回目のレッスンは、今年度最後のレッスンです。二年目の一年もあっという間に終わりました。
先週から始めたショパンのイ短調ワルツ(遺作)、まだ全然弾けていないけれど、一週間で頑張ったねと言われたあと、「他の人の演奏は聴いてみた? 速さはどうだった? もう少し速かったのなら、試してみようよ」とか言われながら、必死に弾いていました。
また、先週の宿題でもあるけれど、左手を暗譜でしっかり弾けるように言われました。
そして、ロマン派の曲ではテンポ・ルバートがとても大切だから、曲に合わせたテンポの変化、ニュアンスの変化を意識してと言って、先生が弾いてくれた演奏がいきいきとしていて、子供Hも目を丸くして聴いていました。
さて、夏のヴァカンスの宿題は、このショパンのワルツと、プロコフィエフの子供の為の音楽 Op. 65 から「タランテラ」、そして、ドビュッシーの「子供の領分」から「小さな羊飼い」の三曲になりました。 「タランテラ」は、蜘蛛に刺された痛みで踊りまくる強くリズミカルなメロディーで始まり、途中で毒が回ってハイになって明るく歌ったと思えば、またさらに痛くなってアウフタクトを伴って最初のメロディーに戻って、最後はあえなく昇天、みたいな曲で、子供Hの好きそうな曲。 「小さな羊飼い」は、単旋律のイントロダクション、付点のリズムのメロディーがセットで繰り返されながら、おはようからおやすみまで、という感じの曲で、譜読みも大変そうだし、リズムがしっかりしないとぐだぐだになりそうで、子供Hの苦手な曲にも思えるけれど、さてどうなりますか。
]]>前回のレッスンから一週間、61回目のレッスンです。
まずは、バッハの小プレリュード BWV 938から。 一通り弾いて、左手のモルデントがよくなったけれど、やっぱり途中で加速していると言われました。 そして、姿勢についても、少しピアノに近すぎることと、左手の指がときどきつぶれているので手首を下げすぎずに、鍵盤をつかむつもりで弾くように指摘されました。
じゃあ、もう一度、今度はもう少し速く弾いてみようと言われて弾いたら、モルデントを速く弾こうとしすぎて難しくしているので、そんなに速くなくていいと言われ、また、びびらずにもうちょっと強く弾くように言われました。
また、手がまだ小さいので弾きにくいのは仕方ないけれど、それでも指の腹を引きよせるに弾く感覚は忘れないように言われました。
続いて、ベートーヴェンのバガテル Op 119-1を弾きました。 悪くないね、右手がちゃんとできていたね、と言われました。でも左手はまだちょっと雑だったし、子供Hも不本意なできだったとは思うけれど、随分長くやってきたので、ひとまず「置いておこう」となりました。
最後に、ツェルニーのエチュード Op 599-69を弾きましたが、今週もつっかえまくりで、先生に「一体何がそんなにややこしいの?」と聞かれ、子供Hが「16分音符のところが…」と答えたら、「えっ何で?」と言われたり。 とにかく、手の位置をちゃんと気をつけてもう一度、特に左手の音階を一音ずつはっきり弾くように言われました。
新しい課題曲は、ショパンのイ短調ワルツ(遺作)になりました。 この曲は、先月の先生のクラスの発表会で第二課程の一年生の女の子が弾いていた曲で、もうこの曲を弾くの? と少し驚きましたが、子供Hにとっては先輩の素敵な演奏を聴いた直後なので、さらにやる気が出てくれたらいいな。
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