2009-07-03 [長年日記]

_ プロジェクトファシリテーション関西ワークショップ#19に行ってきた

プロジェクトファシリテーションとは、直訳すれば「プロジェクトを容易にすること」、つまりプロジェクトの各参加者が持てるスキルを十二分に発揮させるために何ができるか、というものです。

今回のテーマは「ファシリテーショングラフィック 〜議論を見える化する技術を身につけよう!〜」です。 個人的には、具体的なテクニックを学ぶというよりも、どういう人がどういう風にプロジェクトファシリテーションに興味を持っているのかを知ることができたらいいなあと思って参加してきました。

参加者は、女性が5人と男性が31人(たぶん)で、ファッション的にはクールビズっぽい人がたくさんいました。 というか、プロジェクトファシリテーションのコミュニティはアジャイルのコミュニティと近そうだから、みんな当然のように腰リールつけてるんじゃないかと、私も普段絶対にしないような腰に小さなカバンをつけるスタイルで行ったのに、そんな人はほとんどいませんでした(でもちょっとはいた)。

さて、参加者の何人かのプロフィールを聞いていると、組み込み系のエンジニアの人が多かったのが印象的でした。 「プロジェクトファシリテーションに熱心な人は、プロジェクトが大変なことになりやすいところに多いのではないか?」と何となく勝手に思い込んでいた私としては、これはつまり組み込み系の現場はそんなに大変ということなのか??と思って聞いてみたところ、今のところコミュニティに組み込み系の人が多いだけで、今後プロジェクトファシリテーションが広がっていけば、他の業種の人ももっと増えるんじゃないでしょうか、とのことでした。

はじめに山本政也さんによる「200円から始めるプロジェクトファシリテーション」の発表があり、つづいて西河さんによる「ファシリテーショングラフィック入門」のワークショップがありました。 ワークショップでは、初対面の人といろいろお話ししながら、どんどん手を動かして紙に字とか図形とか書いていくのがとても楽しく感じました。 でも限られた時間で的確なレイアウトで書いていくのは難しく、今後も実践を継続しないとなかなかレベルはあがらなさそうです(あたりまえですが)。

懇親会では、フリーソフトウェアという言葉を(たぶんオープンソースも)聞いたことがない人がいて気絶しそうになったりもしましたが、いろんな人とお話して、いろんな人のプロジェクトファシリテーションへの意気込みを聞くことができて、とても参考になりました。 一方で、以前に幸せな「エンジニア」ライフの理由で似たようなことを書きましたが、プロジェクトをより良く進める方法だけでは十分でなく、そもそもプロジェクト自体がより良いものでないと幸せにはなれません。 なので、今回知り合った人たちが、より良いプロジェクトに参加できることをお祈りするとともに、自分自身も良いプロジェクトに参加する資格のある優秀なエンジニアでありつづけたいものです、とちょっと思いました。

余談ですが、当日の写真とかビデオの配布が、「ダウンロードした*.exeをWindows上で実行するとパスワードが聞かれるのでxxxxを入力」というありえない配布形式でした。 (プロプライエタリなOSの一つである)Windowsのユーザ以外お断りというか、そもそも中身のわからないexeを実行せよというのは、プロジェクトファシリテーションが目指すものに比べてあまりにひどいと思ったので、どうにかなりませんかと事務局にお願いしておきました。

[追記] ↑さっそく、GnuPGの共通鍵暗号形式のアーカイブを用意してくださって、オープンソースソフトウェアだけでちゃんとファイルを見ることができました。:)

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