髪結いの亭主で有名なパトリス・ルコント監督の映画。仕立て屋にとっては、本当に「死ぬほど切ない」お話なんだけれど、でも彼が恋した女性がもたらした結末は、決して単に彼女が裏切ったとか陥れたとかいうのではなく、彼女なりに必死に考えて考えたあげくのことで、ただ、まさか彼が戻って来るとは思っていなかっただけなのではないか、と私は思います。だからこそ、終盤の彼女の表情の一つ一つが、切なさを伴った感動をもたらすのです。
ある雑誌より、電子書体に関する記事の執筆依頼をいただきました。大変光栄なことで、ぜひお引き受けしたいと思っています。