2007-08-22 [長年日記]

_ [France] マダムとドライブ / l'excursion avec la dame

週末から喉の調子が悪くて、会社でYoshinoriに診断してもらったところ、「病院にいきなさい」と言われたので、会社の近くの病院の場所を同僚に教えてもらって、とりあえず何も考えずに外出しました。

で、教えてもらった場所に病院はあったのだけれど、sur rendez-vous(予約制)と書いてあるし、今日は夕方しか診療していないみたいなのでパスして、他の病院を探して歩いていると、前から小さな赤ちゃんを連れたマダムが来たので、「このへんに病院はありませんか?」と聞いてみました。

すると、「ちょっと行ったところにあるけど、今から車に乗るところなので連れていってあげましょうか?」(たぶん)と聞かれました。 え?本当ですか?と言いながらも、せっかくなので乗せていただくことにしました。ちなみにプジョー307。 で、本当に近くなのですぐに着いたのですが、そこも予約制かつ午前は休診だったので、次行ってみよう!となって、でもそこも休診。 マダムは携帯電話でさっきの病院の電話番号を調べてかけてみたけれど、誰も出ませんでした。 すると、「Saint Andréでよければかかりつけの医者がいるけど、それでもいい?」(たぶん)と聞かれたので、「Saint Andréがどこか知らないのですが、バスかメトロでここまで帰れますか?」と言いながらも、せっかくなので連れていってもらうことにしました。

今まで通ったことのない道を行きながら、今さらびびっても仕方がないので、「私も日本でプジョーに乗っています」とか「さっきの場所の近くで働いているんです」とか「お子さんは今、何ヶ月?」とかフランス語会話をがんばっていました。

10分くらい経つと、小ぶりながらも美しい教会のある広場の脇にある病院に着いて、マダムが受付の人に「ちょっと買いものしてくるから娘を見といて」(たぶん)と話して、私には「少し時間かかりそうだから買いものしてくるけど、あとでまた送ってあげます」(たぶん)と言ってくださいました。

さて、しばらく待合室で待っていると、私の番がまわってきました。 お医者さんは、たぶん私と同い年くらいの女医さんで、すごく丁寧に診察してくれました。 病院の調度品の雰囲気もよかったし、すごくいい病院でした。

診察後、会社の近くまで送っていただいた時に、「是非お礼をしたいのですが」と言ったら、「いえいえ、当然のことですから (c'est normale)」と言われました。 でも、本当にお礼をしたかったので、別れ際に住所をうかがいました。 週末になったら、小さなお子さんに何かかわいい贈り物をしようと思います。

ちょっと近くの病院に行くだけのつもりが、思いがけない展開になりましたが、でも私にとってはこんなできごとも c'est normale なのかも知れないな、と思いました。

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