2012-07-18 [長年日記]

_ Book Kobo Desktop無しでKobo Touchをセットアップ(ただし2回目以降)

諸般の事情で出荷時状態へのリセットをしたあとで、毎回ネットワークにつないでKobo Desktopを起動するのは面倒なので、一度セットアップしたKobo Touchから、しかるべき情報をバックアップしておくことで、再セットアップをKobo Desktop無しでやれるか挑戦してみました。

バックアップ篇

ファームウェアのバックアップ

最初にKobo Desktopでセットアップしたときに、ファームウェアのダウンロードが始まればラッキー。ダウンロード終了後に、Kobo TouchをPCから外す前に、マウントされているKOBOeReaderパーティションの以下のファイルとディレクトリをPC上にバックアップしておきます。

.kobo/KoboRoot.tgz
.kobo/manifest.md5sum
.kobo/upgrade (ディレクトリ以下全部)

ちなみに私は、Kobo Desktopを起動する前からパケットキャプチャをして、ファームウエアをダウンロードするURLを確認して、それを手動でダウンロードしておきましたが、その中身が上記のファイルとディレクトリです。

最小限のセットアップ情報のバックアップ

ファームウェアのバックアップが済んだら、Kobo TouchをPCから外すと、自動的にファームウェアが更新されて起動します。 ここで再び、Kobo TouchをPCに接続して、KOBOeReaderパーティションの以下のファイル(SQLite3のデータベース)をバックアップします。

.kobo/KoboReader.sqlite

ただし、このデータベースを次回そのまま上書きするのは賢明ではないので、ここからセットアップに関連した情報だけを控えます。

$ sqlite3 KoboReader.sqlite '.dump user'

PRAGMA foreign_keys=OFF;
BEGIN TRANSACTION;
CREATE TABLE user(
        UserID TEXT NOT NULL,
        UserKey TEXT NOT NULL,
        UserDisplayName TEXT,
        UserEmail TEXT,
        ___DeviceID TEXT NOT NULL,
        PRIMARY KEY (UserID));
INSERT INTO "user" VALUES('xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx','xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx','trilogybundle@kobo.com','trilogybundle@kobo.com','11:22:33:44:55:66');
INSERT INTO "user" VALUES('xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx','xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx','(セットアップに使ったメールアドレス)','(セットアップに使ったメールアドレス)','xxxxxxxxxxxxxxxxxxxx');
COMMIT;

この下から二番目の、セットアップに使ったメールアドレスが含まれる行が次回のセットアップで使う行なので、この行「だけ」を、setup.sql というファイル名にでも保存しておきます。

リストア篇

リストアは、その逆です。出荷時状態にリセットしたら、すぐにPCに接続します。

ファームウェアのリストア

バックアップしておいたファームウェアのファイルとディレクトリを、KOBOeReaderパーティションの以下の場所にコピーします。

.kobo/KoboRoot.tgz
.kobo/manifest.md5sum
.kobo/upgrade (ディレクトリ以下全部)
セットアップ情報のリストア
$ sqlite3 KoboReader.sqlite < /path/to/setup.sql
完了!

あとは、PCから外すと、ファームウェアの更新が始まって、mini SDのコンテンツのインデックスが終わると、Kobo Desktopを使わずに使うことができます。

残念ながら、WiFiの接続情報は上記のデータベースには保存されていないので、手動で設定しなおす必要があります。

Adobe Digital EditionsによるDRMについては、DRMに強い反対の立場である私は一度もセットアップしていないので、それ関連のバックアップとリストアについては知りません。KOBOeReaderパーティションの中に .adobe-digital-editions/ というディレクトリがあるので、これをバックアップしておいてリストアしたらいいのかもしれませんが、まったく自信ありません。

というわけで、今朝もフォントサイズをいじっていたら(搭載フォントのリュウミンなのに)フリーズして出荷時状態へのリセットをするはめになったので、上記の手順で無事にKobo Desktop無しに再セットアップできました。

でも、もうちょっと安定してほしい。。。


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