コンセルヴァトワールで、昨日と今日の二日にわたって、Tout Debussy et Elgar en trois concertsと題したドビュッシーとエルガーの室内楽曲のコンサートが三つありました。
昨日の夜に行われた最初のコンサートの曲目は、以下の四つ。
せっかくのフルートのコンサートなので、久しぶりにゆうな(と自動的に子供A)も一緒です。 この日は演奏中もけっこう強い雨が降っていたのですが、リールのコンセルヴァトワールのホールは、自然の採光がたくさんあるかわりに、周りの音をいまいち防音できていません。 なので、ホールの中にいても雨の音がざあざあと聞こえて、そんな中で聴くフルートソロのSyrinxは、まるで誰かの家のサロンで聴いているみたいな親近感がありました。 三曲目のフルート、ビオラ、ハープのためのソナタは、フルートのための曲の中でたぶん私が一番好きな曲です。 この曲は大学の時にサークル仲間がハープの代わりにピアノで弾いていて、それから十数年後にフランスでこの曲を生で聴けるなんて本当に幸せです。
今日は朝と夕方の二回コンサートがあって、まず朝のコンサートの曲目は、以下の三つ。
この中では、日本ではたぶん「のだめカンタービレの中で、千秋とのだめが千秋の実家に行った時に合奏した曲」として知られている、エルガーのソナタが好きで、演奏者の Ken Sugita って、どこかで聞いた名前だと思ったら、リール・オケの人でした。
元々の予定では、この二つのコンサートだけ行くつもりだったのですが、昨夜のコンサートの時に三つ分のプログラムを眺めていた子供Hが、今日の夕方のコンサートの2台ピアノの曲目に気づいて、こっちも行きたい!と言い出したので、結局私と子供Hは三つとも行くことになりました。
その三つめの夕方のコンサートの曲目は、以下の四つ。
三つめのコンサートもどれも良かったのですが、特に三曲目のドビュッシーのヴァイオリン・ソナタが印象に残りました。
今回のこの一連のコンサートで面白かったのは、その時に出番でない演奏者が譜めくりなどの手伝いをしていたことで、例えばそれまでずっと譜めくりバイトのお兄さんだと思っていた人がドビュッシーのヴァイオリン・ソナタを弾きだしたりとか、三つめのコンサートで最初に2台ピアノの曲を弾いていた人が三曲目からは譜めくりをしていてそれがまたすごく演奏者に気配りの行き届いた上手な譜めくりだったり、昨日にヴィオラを弾いていた人(この人もリール・オケの人)が今日は楽器の入れ替えでピアノを動かしたりとか。
実は個人的にドビュッシーの曲はあまり好きではなかったのですが、今回晩年の三つのソナタをあらためてまとめて聴いてみたら、とても素晴らしい曲でした。