2007-11-06 [長年日記]

_ [OSS] ソフトウェアの国外進出 / L'établissement des logiciels à l'étranger

おくじさんの「オープンソースと商用は...」を読んで、あらためてオープンソースと商用は排反ではありませんよーと申し上げておきますが、それはそれとして、その記事のまつもとさんのコメント

ああ、そうか。「商用」と「オープンソース」が対立するように読めますね。 商売と国境は密接に関連しているので、ここで言いたかったのは 「コマーシャル」と「コミュニティベース」の対立だったんだと思います。

を読んでの感想を少し。

業種にもよるでしょうが、ここヨーロッパにいると、そもそも商売と国境が「密接に」関連しているという感じがしません。 先日、フランスとベルギーの国境を歩いて渡る、という遠足をしましたが、人も車も普通に往来していて、ベルギーの人がフランスで買いものしたり、フランスの人がベルギーで買いものしたり、そんなのあたりまえで、道行く人に何度も「ここってベルギー? それともまだフランス?」とか聞いてる私たちの方が変でした。 例えていうならば、尼崎で「ここって大阪? それともまだ兵庫?」とか聞いてる人がいたら相当変でしょ、みたいな感じ。

特にソフトウェアは、国外進出するかどうかとか人間が考えるまでもなく、ソフトウェア自体は勝手に飛び出していっているわけで、個人的にはあまり意識していません。 日本にいたときも、別に日本だけのためにソフトウェアを書いていたわけでなく、たまたま日本で、自由な社会のためにオープンソースソフトウェアを書いていたのが、今はたまたまフランスで書いているだけです。

でも、ソフトウェアの国産どーのこーのは全く意識していませんが、一方で自分が日本人であることは強く意識しています。 海外で働くというと、人材の流出みたいな言い方をしたりしますが、むしろ人材こそ「進出」なんじゃないかな。 私だって、「日本人エンジニアの力を見せてやる」みたいな意気込みだったりしますよ。

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本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]
_ (2007-11-06 08:59)

私は米国でRoR等を利用したWebアプリケーション開発をしていますが、かずひこさん同様、日本人であることは強く意識します。他業種の在米日本人の方々に話をうかがっても、同様のことをおっしゃっている方が大勢いますね。日本国外で生活するようになり、自分のアイデンティティの多くの要素のなかで「日本人であること」という要素が非常に大きくなったような気がします。なにかを判断する際、「日本人として、これはすべきだ。これはすべきではない。」といったように、判断の基準とすることが多々あります。

_ mir (2007-11-06 14:44)

こんにちは。1年ほどアメリカで仕事(長期出張)していたことがあるのですが、まさにかずひこさんが仰っているようなマインドが自分のなかでも生まれました。今は東京ですが、その続きをやっているつもりです。

_ t (2007-12-15 10:06)

激遅だけど、オレもそうだったな。てか今もそう。転職してPaloAltoに来てしまったよ。

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