今年のお正月に、ダニエル・バレンボイムさん指揮のウィーンフィルのニューイヤーコンサートをテレビで見ました。
うちには、カルロス・クライバーさん指揮による1989年と1992年のニューイヤーコンサートのDVDがあって、子供が好きなのでそれこそすりきれるほど?聞きまくっていて、同じ曲目はどうしても比べてしまい、あらためてクライバーさんのあのノリノリの演奏を聴いた聴衆は楽しかっただろうなぁと思いました。 でも今年のコンサートも、団員がどんどん減っていく曲があったり、少年少女のバレリーナがワルツにあわせて踊りながらホール客席にやってきたりなど、なかなか面白いコンサートでしたし、バレンボイムさんの指揮っぷりも、聴衆の拍手のタイミングにダメ出ししまくったりなど、見て聴いてとても楽しめました。
さて、コンサート終盤での恒例の新年の挨拶で、バレンボイムさんはこんな挨拶をしました。
We hope 2009 will be a year of peace in the world and of human justice in the middle east.(2009年が、世界に平和が訪れ、そして中東に人間の正義が訪れる年でありますように)
現在イスラエル国籍を持つユダヤ人指揮者として長年中東和平に尽力してきたバレンボイムさんが、この短い言葉に込めた気持ちの大きさは想像に難くありません。→ ja.wikipedia:ダニエル・バレンボイム
ここフランスにいると、中東問題は日本にいたときよりもはるかに身近に感じます。 フランス政府はEU議長国として、先日の空爆の直後からさまざまな外交的働きかけを行ってきましたし、今日の夕方には、うちの前の道路で学生たちが「ガザ地区での虐殺反対!」とデモをしていました。
しかし残念ながら、そのデモの数時間後にはイスラエル軍のガザ地区侵攻が始まってしまいました。 民族や思想などさまざまな違いをのりこえて、一日も早く平和が訪れることを祈っています。
当の本人は、なんだか30代ってのもよさそうとノリノリのようで、何よりです。
誕生日プレゼント代わりに、来週の平日にお休みを取って、子供が幼稚園で給食を食べているあいだにどこか美味しいレストランでゆっくりランチをしようかなぁと思っています。