Lilleには、寺子屋と呼ばれる日本人子女のための日本語や日本の学習週間を学ぶコミュニティがあり、子供も隔週にそこの幼稚部のお世話になっています。
これまでにも何度か、子供をそこに連れて行ってから出社したことはあるのですが、一度ゆっくりと小学4年や1-2年の子供たちがどんな授業を受けているのか見学したいと思っていたので、私の冬のバカンスの一日を利用して一人で見学に行ってきました。
まずは歌の時間で、今日は「年の始めの例(ためし)とて♪」で始まる「一月一日」という歌をみんなで歌います。 恥ずかしながら私はこの曲を知らなかったのですが、そんなのお構いなしにいきなり初見で伴奏をするはめになりました。
その後は、お正月特別メニューの書初めです。 これだけの数の硯とか文鎮とかどこから出てきたんだと焦りながらも、自分も昔こんなことしたよなぁと感慨にふけっていました。 先生に見てもらいながら練習用の半紙に何度か書いているうちに、みんなどんどん字が良くなっていくのが素敵でした。
後半は、低学年と高学年に分かれての国語の授業で、高学年の子の授業では、「ごんぎつね」を読んでいました。 これまた恥ずかしながら私はこの物語の内容をさっぱり覚えていなかったのですが、小学4年でこの話を読んで何かを考えさせるというのもなかなかすごいことだなと感じつつ、
ちょッ、あんないたずらをしなけりゃよかった。
というくだりに時代を数十年先取りした表現を見つけてニヤニヤしたりしていました。
授業の後は、みんなでお昼ご飯を食べ、その後はしばらくいっしょに遊んでいました。 ここに来る子たちはみんな空気を読んで私のことを「おにいさん」と呼ぶいい子ばかりです(←冗談。 あと、すごく久しぶりに投げゴマをしましたが、私の成功率が3割くらいだったのに対し、小学4年の女の子は何度かやってコツをつかむとあとはほぼ確実に成功させていました。 彼女には、ゲシェンクで負け、投げゴマで負け、本当におそれいりました。
そんなこんなで、ほぼ6時間くらいたくさんの子たちといっしょにいたわけですが、正直、普段の職場で普通に働いている方がよっぽど気分的に楽だと感じました。 割り込みで集中が途切れると元の状態に戻るまで15分かかると、確か「ピープルウェア」に書いてありました、子供といたらそれこそ割り込みだらけです。 こういう「職場」もあるんだなぁとあらためて感心した次第です。