4年ぶりにヨーロッパ最大のフリーソフトウェアのイベント、FOSDEM (Free and Open Source Software Developers' European Meeting) に行ってきました。 当初は同僚と一緒に車で行こうと計画していたのですが、同僚が都合がわるくなったのと、一昨日の夜の雪で車は危険すぎるのとで、ひとりでTGVで往復してきました。 週末のブリュッセル行きのTGVはけっこう安く、片道18€で済みました。
今回の最大の目的は、MySQL and Friends Devroomに行って、MariaDBの中の人に挨拶してくることです。 あいにく朝のTGVが20分ほど遅れたのですが、MariaDBのQuery Optimizerの開発者Sergey Petrunyaの発表 "MariaDB 5.3's query optimizer: taking the dolphin to where he's never been before" に何とか「ちょっと遅刻」で済みました。 発表後に、Sergeyに他の人も来ているか聞いてみたのですが、「Montyは昨日はいたけど今日はいないね」とのことで会えませんでした。
そのままつづいてのセッション、Vladimir Fedorkovによる"How to offload MySQL server with Sphinx" を聞きました。Sphinxは以前使っていたので大雑把には知っていましたが、性能を改善するためのあやしいTipsは初耳なことも多く、楽しめました。 発表後にVladimirと少しお話しすることができました。 MariaDBに同梱のSphinxSEはちょっと古いよね?という質問に対しては、リリースサイクルの違いもあるし、常に最新にというのは難しいけれど、古いSphinxSEで新しいSphinxデーモンに接続するのはあまり問題がないし、もし望むなら自分で最新のをコンパイルして入れてね、というお話でした。 また、前に試した時は1-gramだけだったけど2-gramとか3-gramとか対応するの?という質問に対しては、開発版ではすでに対応しているそうで、それを希望する顧客がいたので実装したと話していました。 へぇ、それは知らなかった。
このセッションでMySQL and Friends Devroomは後にしたのですが、来年はmroongaも発表したらいいと思うよ!
ここで受付に行って、今回の二番目の目的であるElise Huard (RubyKaigi2011で "Actors on stage" を発表した人で、FOSDEMの中の人)に会えるか聞いてみたのですが、他のスタッフの人に「今年はいないよ。でも他にも美女はたくさんいるけど?」と言われてしまいましたとさ。
気をとりなおして、"Working with contributor communities (round table)" を聞きに行きました。 いろんなディストリビューションの人たちが、いかに技術者じゃない人も取り込んで一緒にやろうとしているか、みたいなお話。
そろそろお腹がすいたので、持ってきたサンドイッチを食べながら、寒いので(最高気温が-5℃)何か温かいものも欲しいなと思ったら、フリットの屋台があったので迷わずゲット(4€)。
お腹を満たした後は、ブースをすこし見て回りました。 Jenkinsのブースで、どうみても川口さんっぽい人がいたので近づいてみました。。。
Kawaguchi : Do you know Jenkins?
Kazuhiko : Yes. えっと、川口さんですよね?
Kawaguchi : (周りが騒がしくてちゃんと聞こえなかった) Sorry?
Kazuhiko : (川口さんじゃなかったらどーしよー?とやや不安になりつつ) Do you speak Japanese?
川口さん「あ、はい」
というやりとりがありました。 川口さんレベルになると、見た目でしゃべる言語を勝手に判断したりしないんだ! と思ったけれど、でもよく考えたら、私もフランスで日本人っぽい人を見ても、本当に日本語を話す人っていう自信がなかったらとりあえずフランス語を話すよなぁと思いつつ。 そんなわけで、Jenkinsのステッカーをゲットしました。 もらった時は、ピエトロのおじさんっぽいと思ったけれど、いま見てみたらけっこう違いますね。すみません。
つづいて、"Bringing monitoring into the 21st century - How to predict problems before they arise" を聞きました。 あらかじめ設定した閾値を超えたらエラーみたいなモニタリングではなく、日頃の傾向と比べることで怪しいサインを検出する、みたいな方法のお話で、Survelirの紹介でした。
その次は、"Why the community should welcome Average Jane and Joe" を聞きました。 ギークにとって、普通の人たちを受け入れることがいかに大切かというお話を、「ギークを恋人に持つ」Mozilla方面の女性がプレゼンしていました。 まあ、面白いことは面白かったのですが、ステレオタイプっぽい話はちょっと苦手なので、途中で退席してLightning Talksに行きました。
FOSDEMのLightning Talksは、「5分ではなく15分」「時間が来てもドラがならない」「ドラがないのでドラ娘もドラ巫女もドラ博士もいない」という、ちょっと残念な感じ(?)です。 それはそれとして、"Libre.fm and GNU FM - Supporting free culture artists with free software" を聞きました。
だいたいこのへんで帰る予定の時間になったので、今年のFOSDEMはこれでおしまい。6時間だけの滞在だったけれど十分に楽しめました。
帰りは、会場前からTGVの駅であるBruxelles Midiに行くチャーターバスに乗りました。 本当は、久しぶりにブリュッセルに来たので、もうちょっと街の中もうろうろしたかったのですが、雪で寒かったしまた今度。 駅で少しだけチョコレートをお土産に買って、17時半には家に着きました。
Ruby東京プレゼンテーション2012でもドラがなりませんでした。ドラマダムさんいたのに!