前回のレッスンから一週間、31回目のレッスンです。
まずは、この夏に日本で買ってきたお土産を先生にプレゼント。先生がよくテイクアウトの寿司を食べていたのを知っていたので、海苔と巻き簾と、それから日本手拭いの三つ。 先生は開けるなり目を輝かせて、「お、これはマキを作るやつか! お、本物の海苔だ! 僕は毎週土曜はお寿司なんだよ。ありがとう!」と大興奮。 喜びのあまり子供Hにビズしていました。
その後、先生がちょっと席を外したので、その隙に子供Hはレッスン前の最後のおさらいをして、いよいよレッスン開始。 「今日はベートーヴェンと新しい曲とだね。どっちからやる?」と聞かれて、まずはベートーヴェンのヘ長調ソナチネから弾きました。 冒頭から速い、速すぎる。。。と思ったら案の定しょっちゅう突っかかっていました。 直前のおさらいでは普通な速さだったのに、やっぱりレッスンで先生の前で弾くのは緊張しているのかしら。
でも先週からの課題だった、フレーズの終わりの弾き方とかはそれなりに改善されていたので、そこを褒められて、「よく頑張ったね、この曲もとりあえず置いておこう」となりました。 まあ、今週にもう一曲新しい曲を始めるので、この曲を今週で置いておくのはおそらく既定路線だったとは思いますが、せっかくの最後の機会だったので、もうちょっとちゃんと終わったらよかったのに、と少し残念ではあります。
ただ、置いておくとは言っても、コーダの部分で、ドレドレドラソファ、ミファミファミシ♭ラソ、とレガートでクレッシェンドしていくところの、ドラとかミシ♭の音が飛ぶところで、手を広げながら少し肘の動きをつけて弾くように言われ、うまくできるようになるまで何度も一緒に繰り返していました。
次は、先週からの曲、ショスタコーヴィッチの「機械人形」(「子供のノート」Op. 69の6曲目)です。 「僕、暗譜で弾けるよ!」と勇ましく宣言してから弾いていました。 子供Hの好きなタイプの曲だということもありますが、この一週間、「次までに暗譜して、先生に『もう?』って言わせるんだ」と息巻いていてよく練習していたので、先生にも、「おいおい、よく頑張ったね!」と言ってもらえました。
頑張ったらその分ハードルが上がるのは世の常で、「この曲は、さらに速く、さらに軽やかに弾こう」と言って、先生が実際に弾いて圧倒的な表現力の差を見せてくれました。 そして、冒頭の23123という指使いで弾くシド♯レミファ♯というフレーズで、親指はあらかじめ手の下に準備しておく感じで、その次のミファ♯のところで転ばないように、ちゃんと注意して均等に弾くように言われ、ゆっくりと何度も一緒に繰り返し練習しました。 そして、家でもちゃんとゆっくりと丁寧に練習して、来週はもうちょっと速く弾けるように、という難しいお題をもらいました。
新曲選びは、いよいよ "Bach à nos jours : Vol 3A" に入りました。 まず先生が、「もうペダルに足は届くんだっけ? ちょっと座ってペダルを踏んでみて」と言って、何とかなりそうな感じだったので、「じゃあ、ペダルを使う曲にしよう」というわけで、グリンカのハ短調のマズルカ(リンク先の5曲目)になりました。 ゆったりとしたテンポで、装飾音や三連譜が印象的な、三拍子のメランコリックな曲です。 来週までに、片手ずつ練習して、ペダルは左手と一緒に練習するように言われました。
この曲集も、3巻になると技術的な難易度が上がるだけでなく、それだけいろんな表現が出てきて、どの曲もなかなか面白い。 昨年末に弾いていた、バルトーク「子供のために」の1巻の31番と35番も3巻に収録されていて、やっぱりこれらの曲を去年やっていたのはかなりの挑戦だったんだなと思ったり。
さて、いささか残念なできだったとは言え、ベートーヴェンのソナチネが「置いておこう」になったので、先週からの約束通り、帰りにケーキを買いに行きました。 子供Hが選んだのは、りんごのタルトといちごのタルト。 家族四人で美味しくいただきました。 次のケーキはいつかな。