前回のレッスンから一週間、37回目のレッスンです。
今日は、インターンの先生がいなくて、もうインターンは終わったのかしら? というわけで、久しぶりに先生単独でのレッスンです。
まずは、L. Pappの水族館から、一曲目の「熱帯の暗い水」を弾きました。 ちゃんと集中して弾いていて、先生にも「いいね」とまずは言ってもらえました。 でも、強弱のニュアンスは、ちゃんと、はっきりつけようと、冒頭から少しずつ確認していきました。 そして、実際にちゃんとそれを表現できたら、先生も「そう、それだよ!」と大きくうなずいていました。 そうやって、この曲の神秘的な雰囲気、この曲の形、水の中の情景...水の底に届くかすかな光、そこに突然魚が...まわりには海藻が...そういうのを想像して表現しよう!と言われました。 あと、より繊細なppを出すために肘と手首を少し浮かす感じで弾こうというのと、足がペダルに届く範囲でもう少しピアノから離れて座るようにというのを指摘されました。
つづいて二曲目の「ミジンコ」は、はっきりとフレーズを弾こうとするあまり手が固くなって指がもつれたり、指の付け根の関節が逆に曲がったりしていたので、指の内側の筋肉で弾くように、先生が手首を少し持ち上げながらゆっくり弾いたりしました。 今の小さい体では大きな音が出せないのは仕方がないので、それを無理に出そうとして無理な弾き方をするのは良くないと言われました。 ちなみにミジンコはフランス語では puce d'eau (水の蚤) といいいますが、実際にこの曲はぴょんぴょん跳ねるような音型が出てきます。 なので先生に、蚤が跳ねるというのは、人間だったらここからオペラ座までぴょーんと飛ぶ感じなんだよ、わかる? この曲もそんな飛んだ跳ねた感じで弾いてみよう!と言われました。 そして、何度かチャレンジしながら良くなってきたら、「おお、いいね!」と。 あとは、もう少し速く、と言っても楽譜の指示 𝅗𝅥 = 96は無理だろうから、𝅗𝅥 = 74くらいで練習しようと言われました。
三曲目の「カニ」は、子供Hにはまだ届かないオクターブのアルペジオが大変そうですが、それでも少し弾けるようになってきて、「すごく綺麗だ!」と言ってもらえました。 懸案のアルペジオは、最後の音に向かって開くイメージ、具体的には肘が横に動くのではなく、一度沈んでから上がる感じで弾くように言われました。 そして、一曲目でのオクターブ近い跳躍も同様なので、そこを繰り返し練習して、「最初の音を弾く→水平移動→次の音を弾く」みたいな感じから始まって、少しずつそんな感じになってきて、何とかそれっぽくできたときは子供Hも嬉しそうでした。 でも、これは家での練習でもちゃんと意識しないと定着しなさそう。
とにかく、耳をちゃんと働かせて、どんな音色が求められているのか、そのためにはどんな動きがいいのか、そしてそれはちゃんと表現できているか、それをいつもやるように言われました。
水族館の三曲で随分時間が経ちましたが、次はプロコフィエフの「夜」。 子供Hが弾き終えて、先生が「いいね。でもさらに良くできる」と。 まず、最後のpで静かに跳躍するところは、やっぱりペダルでつなげたほうがいいかなということになって、でも子供Hのペダルを踏むタイミングが早すぎて前の音とまざってしまって、そこをゆっくり練習しました。 そして、右手と左手で八分音符の旋律が行ったり来たりするところが少し指がもつれているので、指を上げすぎずに綺麗なレガートで弾くように、また一つ一つの音を単に並べるのではなく、旋律の最後は手を少し上げて静かに弾く、それを両手それぞれ意識するようにと。 しかも、もう少し速く 𝅘𝅥. = 42 くらいで弾くように言われ、少しやってみたらぎりぎり何とか弾いていました。 この一週間は、この曲はゆっくり丁寧に弾くのをすごく意識していたので、もう少し速くと言われても対応できたのかな。
この二曲で、レッスン時間は既に45分くらい。 先週から始めたチャイコフスキーの「甘い夢」のレッスンは時間切れで次回にお預けになりました。 この二曲は来月の発表会で弾く曲だからというのもあるでしょうが、子供Hが表現できることが少しずつ増えてきて、それに応じて先生が期待して導こうとしている目標も高くなっていっているのを感じます。
帰りのバスで子供Hに「今日はすごく頑張ったね」というと、「頑張ったけど、置いておこうにならなかった」と寂しそうに言っていました。 いやいや、先生はすごく褒めていたし、だからこそさらによくするためにいろいろ教えてくれたんだよ、と説明したけれど、ちゃんと伝わったかな。