フランスのコンセルヴァトワールの子供向け授業の話はあまり日本語で見かけない気がするので、メモついでに書いてみます。
今日は、先日の合格発表以来初めてのレッスンです。 試験までのレッスンでは、課題曲しかしていなかったので、合格後に何をするかはこれから決めるのでしょうが、かといってレッスンに手ぶらでいくのもあれだったので、バルトークの「子供のために」の1巻の4番と15番とを少し練習してから行きました。
4番は、譜読みに時間がかからなさそう、かつ、手の形をきちんと確認しながら弾けるかな、という点で私が選んだ曲で、一週間でだいたい譜読みはできたかな? という感じ。 15番はM先生のレッスンで少し前からやりかけていた曲だけれど、まだ譜読みはあまりできていない感じ。
そんな状態でレッスンに行って、4番をまず弾いて、「うん、全然悪くないよ」と言われつつ、その後はやはりひたすら手の形や腕の使い方のレッスンでした。 15番は、スタッカートやレガートやテヌートやテヌート付きスタッカートがいろいろ出てきて、それぞれのニュアンスの違いをちゃんと表現するように、というお話と、そのために指だけで弾くのではなく、手首や腕全体を有効に使おうというお話でした。 そして、これからの曲については、この二曲をそのまま練習続けようよ、ということになりました。 私のチョイスも入っているので、ちょっと嬉しい。
あと、今なにかétudeをやっているかと聞かれ、バーナム?と答えたら、それはexerciceだねと言われ、じゃあミクロコスモスくらいですと答えたら、じゃあ正確に弾くという練習のために、ツェルニーのPremier maître(op. 599 で日本語では「第1課程練習曲」と呼ばれている)を買っておいてと言われました。
ちなみにツェルニーのこの練習曲集は、ヘ音記号がなかなか出てこないとか、臨時記号がなかなか出てこないとか、左手の練習が右手の練習に比べて少ないとか、いろいろ言われています。 でも子供Hの場合、前からずっとバルトークのミクロコスモスばっかり弾いていて、ヘ音記号、臨時記号、独立した左手の旋律とかはかなり最初の方から出てきているので、そのあたりの欠点はあまり問題じゃないし、バルトーク自身、ミクロコスモスの序文で4巻に入ったらバッハの「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」やツェルニーと併用しましょうと言っているので、(子供Hが弾いているのはまだ1巻とか2巻だけれど)、そういう意味でもバランスが取れて良さそう。 それに、少なくとも今のところ、子供Hはバーナムみたいな指の練習曲とかでも楽しそうに何でも弾くので、そういう間にいろんな練習曲を弾いて基礎力をつけてくれるといいな。